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こんなに大変!パンダの妊活

こんなに大変!パンダの妊活




上野動物園のパンダのシンシンに発情兆候が見られたものの、妊娠に至る可能性はないことから一般公開が再開されたというニュースがありました。
隣国との外交の象徴でもあるだけに、日本中の期待を背負っているパンダですが、パンダの妊娠・出産は非常に難しく、成功率が低いのだそうです。
今回は、パンダの繁殖が難しいと言われている理由をご紹介します。


一生で産み育てられる数が少ない



パンダは、生涯のうちに産み育てられる子供の数がとても少ない動物です。

多くの場合、6歳ごろに性的に成熟して7歳以降に第一子を出産、その後は3年に一回ほどのペースで出産をします。

子供の数は一回に1〜2頭ですが、パンダは一度に1頭しか育てられないため、どちらかの強い個体のみを選んで育てます。

パンダの寿命は20年程度とされていますので、単純計算で生涯に7頭ほどしか育てられないことになります。


パンダは相手を選ぶ



パンダの発情期は年一回で、そのうち妊娠可能な期間は3日〜7日だそう。

それにも関わらず、人間並みかそれ以上に相手を選り好みするため、野生でない飼育下では、なかなかマッチングする相手と巡り会わせるのが難しいのです。

しかもパンダの雄は繁殖能力が非常に低く、約70%の雄には交配意欲がないといわれています。

最近では人工授精の技術が進歩したかいもあって、繁殖率は30%から70%まで上がったそうですが、まだまだ研究の必要があるそうです。


飼育下ではパンダ本来の本能が目覚めにくい



飼育下のパンダは、母親の繁殖能力を回復させるために5ヶ月ほどで断乳させ、子供と母親と引き離してしまいます。

そのためパンダ本来の本能が十分に目覚めず、成熟しても意欲が湧かなかったり、繁殖の方法がわからなかったりするのだそう。

そこで対策として取られている方法は、なんと、ビデオを見せることによる教育。ジョークのように思えてしまいますが、野生のパンダの生態を視聴覚で教えることにより、パンダ本来の本能を呼び覚ますことができるのだそうです。

その他にも、後ろ足を鍛えるトレーニングや雌の尿による臭覚刺激を行うなど、野生の本能を失いすぎないように様々な工夫がされています。


育児放棄してしまうことがある



飼育下のパンダの雌は、育児放棄をしてしまうことが多いそうです。産んだ個体を赤ちゃんと認識できず、その鳴き声におびえて殺してしまったり、授乳をする意欲がわかなかったり……。

そんなお母さんも、やはりビデオでお勉強をしてもらいます。さらに、母乳や尿の臭いを染み込ませた動くぬいぐるみを与えたり、赤ちゃんの鳴き声を聞かせたりして母性本能を呼び覚ますのだそうです。






パンダも人間と同じように、妊活や出産・子育てを、勉強をしながら頑張っているのですね。

デリケートでのんびりした性格のパンダらしい感じですが、絶滅の危機から救うためには、ますます人の手による繁殖技術の向上が必要です。

シンシンは残念でしたが、また来年の春、動物園から明るい報告を聞けるのを楽しみに待つことにしましょう。